ご家族が亡くなった後、相続に関するさまざまな手続きが必要になります。手続きには期限が設けられているものも多く、全体像を把握しておくことが大切です。本記事では、相続手続きの流れと必要書類、各期限について時系列でわかりやすく解説します。
相続発生後の手続きスケジュール
相続手続きには、法律で定められた期限があるものがあります。主なスケジュールは以下の通りです。
- 7日以内:死亡届の提出(市区町村役場へ)
- 14日以内:年金受給停止の手届、国民健康保険の資格喪失届
- 3か月以内:相続放棄・限定承認の申述(家庭裁判所へ)
- 4か月以内:準確定申告(被相続人の所得税の確定申告)
- 10か月以内:相続税の申告・納付
- 1年以内:遺留分侵害額請求の期限
- 3年以内:相続登記(不動産の名義変更)※2024年4月より義務化
特に相続税の申告期限である10か月は、遺産の調査や遺産分割協議、評価額の算定などを行うと意外と短く感じるものです。早めの着手をお勧めします。
相続手続きに必要な書類
相続手続きを進めるには、さまざまな書類を収集・作成する必要があります。主な必要書類は以下の通りです。
- 被相続人の戸籍謄本:出生から死亡までの連続したもの(相続人の確定に必要)
- 相続人全員の戸籍謄本:現在の戸籍
- 相続人全員の印鑑証明書:遺産分割協議書への実印押印に必要
- 遺産分割協議書:相続人全員で遺産の分け方を合意した書面
- 不動産の登記簿謄本・固定資産税評価証明書:不動産がある場合
- 金融機関の残高証明書:預貯金の相続手続きに必要
- 遺言書:ある場合(公正証書遺言以外は家庭裁判所での検認が必要)
相続税の基礎控除と申告が必要なケース
すべての相続に相続税がかかるわけではありません。相続税には基礎控除があり、遺産総額が基礎控除額を超える場合にのみ申告が必要です。
基礎控除額は以下の計算式で求められます。
基礎控除額 = 3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)
たとえば、法定相続人が配偶者と子ども2人の合計3人であれば、基礎控除額は4,800万円となります。遺産総額がこの金額以下であれば、相続税の申告は不要です。ただし、小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減を利用する場合は、たとえ税額がゼロでも申告が必要な点にご注意ください。
まとめ
相続手続きは多岐にわたり、期限のあるものも多いため、早い段階で全体像を把握し計画的に進めることが重要です。特に相続税の申告が必要な場合は、専門家のサポートを受けることで、申告漏れや期限超過のリスクを回避できます。当事務所では、相続税の申告から遺産分割のアドバイスまで、トータルでサポートいたします。