【2026年版】確定申告の直前チェックリスト|提出前に確認すべきポイントを税理士が解説

令和7年分の確定申告期間は、2026年2月16日(月)から3月16日(月)までです。申告シーズン真っ只中の今、「準備は万全だろうか」「見落としはないだろうか」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。本記事では、確定申告の提出前に必ず確認しておきたいポイントをチェックリスト形式でまとめました。個人事業主の方はもちろん、副業をされている会社員の方もぜひご活用ください。

確定申告の基本情報を確認しよう

まずは申告の基本事項を改めて整理しておきましょう。うっかりミスが起きやすいポイントでもあります。

申告期限と届出先

  • 所得税の申告期限:2026年3月16日(月)
  • 消費税の申告期限(個人事業主):2026年3月31日(火)
  • 届出先:納税地(原則として住所地)を所轄する税務署
  • 提出方法:e-Tax(電子申告)、郵送、税務署窓口への持参

e-Taxを利用する場合は、マイナンバーカードとICカードリーダー(またはマイナンバーカード対応スマートフォン)が必要です。事前にe-Taxの利用環境が整っているか確認しておきましょう。

申告が必要な方

以下に該当する方は確定申告が必要です。

  • 個人事業主・フリーランスとして事業所得がある方
  • 給与所得が2,000万円を超える会社員の方
  • 副業の所得が年間20万円を超える会社員の方
  • 不動産所得がある方
  • 株式や暗号資産の譲渡益がある方(特定口座・源泉徴収ありを除く)
  • 年の途中で退職し、年末調整を受けていない方
  • ふるさと納税でワンストップ特例を利用しなかった方

【チェックリスト①】必要書類は揃っていますか?

申告に必要な書類が手元に揃っているか、まず確認しましょう。不足している書類があれば、早めに取り寄せることが重要です。

全員に共通する書類

  • マイナンバーカード(または通知カード+本人確認書類)
  • 前年の確定申告書の控え(ある場合)
  • 銀行口座情報(還付金の振込先)

個人事業主・フリーランスの方

  • 青色申告決算書または収支内訳書
  • 売上台帳・請求書の控え
  • 経費の領収書・レシート
  • 固定資産台帳(減価償却資産がある場合)
  • 銀行口座の取引明細・通帳コピー
  • クレジットカードの利用明細

会社員・給与所得者の方

  • 源泉徴収票(勤務先から発行)
  • 副業に関する支払調書や経費の領収書

各種控除に関する書類

  • 医療費の領収書・明細書(医療費控除を受ける場合)
  • 生命保険料・地震保険料の控除証明書
  • 社会保険料(国民健康保険・国民年金等)の支払証明書
  • 住宅ローンの年末残高証明書(住宅ローン控除を受ける場合)
  • 寄附金の受領証(ふるさと納税・その他の寄附)
  • 小規模企業共済等の掛金払込証明書

【チェックリスト②】売上・経費の計上に漏れはありませんか?

確定申告で最もミスが起きやすいのが、売上や経費の計上漏れです。以下のポイントを重点的に確認しましょう。

売上の確認ポイント

  • 12月に納品・完了した仕事の売上は計上されているか(入金が翌年でも計上が必要)
  • 請求書の発行漏れはないか
  • 現金取引の売上は漏れなく記録されているか
  • ポイントやクーポンによる値引き分は正しく処理されているか

経費の確認ポイント

  • 12月に発生した経費は漏れなく計上されているか(支払いが翌年でも計上が必要)
  • 家事按分の比率は合理的に設定されているか(家賃・光熱費・通信費など)
  • 減価償却費は正しく計算されているか
  • 10万円以上の備品は資産計上されているか(少額減価償却資産の特例を含む)
  • 交際費や接待費に私的な支出が混在していないか

在庫(棚卸資産)の確認

商品を販売している事業者は、12月31日時点の在庫金額を正確に把握し、棚卸を行う必要があります。期末在庫を計上しないと、売上原価が過大になり、所得が過少になってしまいます。

【チェックリスト③】各種控除を最大限活用できていますか?

控除は節税の基本です。適用できる控除を見落としていないか、一つひとつ確認しましょう。

所得控除の確認

  • 基礎控除(合計所得金額2,400万円以下の場合、48万円)
  • 配偶者控除・配偶者特別控除(配偶者の所得要件を確認)
  • 扶養控除(16歳以上の扶養親族がいる場合)
  • 医療費控除(年間の医療費が10万円超、またはセルフメディケーション税制)
  • 社会保険料控除(国民健康保険料、国民年金保険料など)
  • 生命保険料控除・地震保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除(iDeCoを含む)
  • 寄附金控除(ふるさと納税・認定NPO法人等への寄附)
  • 雑損控除(災害・盗難による損失がある場合)

青色申告特別控除の確認

青色申告者は、以下の条件に応じた特別控除が受けられます。

  • 65万円控除:複式簿記で記帳し、e-Taxで申告または電子帳簿保存を行う場合
  • 55万円控除:複式簿記で記帳し、紙で申告する場合
  • 10万円控除:簡易簿記で記帳している場合

65万円の控除を受けるには、e-Taxでの提出が条件の一つとなります。紙で提出すると55万円に減額されるため注意しましょう。

【チェックリスト④】インボイス制度への対応は大丈夫ですか?

2023年10月に開始されたインボイス制度(適格請求書等保存方式)は、2度目の確定申告シーズンを迎えます。以下の点を確認しましょう。

  • 適格請求書発行事業者として登録している場合、消費税の申告が必要
  • 2割特例(小規模事業者に対する納税額の負担軽減措置)の適用を検討したか
  • 簡易課税制度を選択している場合、届出は済んでいるか
  • 仕入税額控除の要件として、受け取った請求書がインボイスの要件を満たしているか確認したか
  • 免税事業者からの仕入れに関する経過措置(80%控除)を正しく適用しているか

【チェックリスト⑤】申告書の記載内容に誤りはありませんか?

申告書を作成したら、提出前に以下の最終チェックを行いましょう。

  • 氏名・住所・マイナンバーは正しく記載されているか
  • 収入金額や所得金額に計算ミスはないか
  • 各種控除の金額は正しいか
  • 税額の計算に誤りはないか
  • 還付の場合、振込先口座の情報は正しいか
  • 青色申告決算書(または収支内訳書)の数字と申告書の数字は一致しているか
  • 添付書類に漏れはないか
  • 申告書に押印は不要(令和3年4月以降、押印義務は廃止されています)

よくあるミスと注意点

確定申告でよくあるミスをまとめました。提出前の最終確認にお役立てください。

売上の計上時期のミス

売上は「入金日」ではなく「納品日」や「サービス提供日」を基準に計上するのが原則です。12月に仕事を完了し、翌年1月に入金される売上は、12月の売上として計上する必要があります。これを間違えると、所得の過少申告になりかねません。

経費の二重計上

クラウド会計ソフトの自動連携機能を利用している場合、銀行口座とクレジットカードの両方から同じ取引が取り込まれ、経費が二重に計上されてしまうことがあります。連携データを確認し、重複がないかチェックしましょう。

家事按分の根拠不足

自宅兼事務所の家賃や光熱費を経費に計上する場合、事業使用割合(家事按分比率)の根拠を明確にしておく必要があります。「なんとなく50%」ではなく、面積比や使用時間など、合理的な根拠に基づいて按分しましょう。

ふるさと納税の申告漏れ

ワンストップ特例制度を利用している方でも、医療費控除などの理由で確定申告を行う場合は、ふるさと納税分も改めて確定申告書に記載する必要があります。ワンストップ特例の申請分は無効になるため注意してください。

申告が間に合わないときの対処法

どうしても申告期限に間に合わない場合、以下の点を知っておくと安心です。

  • 期限後申告も可能ですが、無申告加算税(原則15〜20%)や延滞税が課される可能性があります
  • 期限後であっても、税務署から指摘を受ける前に自主的に申告すれば、無申告加算税が5%に軽減される場合があります
  • 還付申告(税金が戻ってくる申告)の場合は、申告期限に関係なく5年以内であれば提出可能です
  • 納税資金が不足している場合は、延納制度(所得税額の半分以上を期限内に納付し、残額を5月末まで延長)の利用を検討しましょう

まとめ

確定申告は毎年のことですが、制度の改正や状況の変化により、毎回同じ対応で済むとは限りません。特に今年はインボイス制度の本格運用が2年目を迎え、消費税の申告に初めて取り組む方も多いでしょう。本記事のチェックリストを活用し、漏れのない申告を目指してください。

「自分で対応するのが不安」「申告期限が迫っているが準備が追いつかない」という方は、税理士への相談をお勧めします。当事務所では、確定申告に関するご相談を随時受け付けております。オンラインでの対応も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

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